先日、日経電子版で歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏が寄稿した記事を読んだ。 ハラリ氏が現状の世界をどう見ているのか興味があった。 ハラリ氏は、世界が互いに協力して「ウィンウィン」を志向する自由主義的な秩序を失い、「要塞国家」が力を競う姿に変貌しつつあると警告している。 そうした変化の中心にトランプ氏がいるが、彼はゼロサムゲーム的な世界観を有しているという。 この世界観のもとでは、取引には常に勝者と敗者が存在し、誰かが得をしているならば誰かが損をしていることになる。そして自分たち強者の場合、弱者は強者の要求に従っていればよいと考える。自分たちが損をしていると感じる場合には、力をもって覆そうとす…