《内容》 大金を使い込み、突然会社をクビになった夫。妻が問いただすと、つらい勤めの苦痛や不安を癒すため毎晩のようにバーに通いつめていたという。平凡な中年サラリーマンの家庭に生じた愛の亀裂――日常生活のスケッチを通し、ささやかな幸福がいかに脆く崩れやすいものかを描いた芥川賞受賞作『プールサイド小景』、家庭の風景を陰影ある描写で綴った日本文学史上屈指の名作『静物』等、全7編を収録。 久しぶりにスーパークールな小説読みたいなぁと思い、噂の「プールサイド小景」を読んでみました。「静物」だけでは分からなかったのですが、庄野さんのテーマは「家族」なんですね。すべての物語が決して外部からは見えない家族の姿で…