司教杖(Baculo,Crosier) 1999年、東京富士美術館で開かれた「ポルトガルー栄光の500年展」の会場で、私は「キリスト騎士修道会大十字章」(参照)に出会い、心惹かれました。その衝動は抑えがたく、リスボンに旅立ちました。 その「キリスト騎士団十字紋章」を探し求める旅の途中、「リスボン国立美術館」で、整然と並んだ数十冊の分厚い本に出会いました。その中で、金工細工の優れた本を、時間をかけて撰び、小脇に抱えて持ち帰りました。 そして今「イシュタルの杖」の変容を考えていて、この美しい「司教杖」を思い出しました。「台座付き十字架」を含め、「イシュタルの杖」の本義が良く表れているので、紹介しま…