山城の曲輪閑かに冬日射し 先日、友人Eと藤枝市にある花倉城(葉梨城とも)跡に登った。標高は300m弱で、登り口からへたへたと1時間15分、尾根に拡がるミカン・お茶の畑の農道を歩く快適なコースだった。が、脚力が落ちた。 最後のきつい登りをやっと踏ん張ると、思ったより広い曲輪で、堀切もしっかり残っている。 この花倉城が歴史の表舞台になるのは500年前、駿河の戦国大名、今川義元の家督相続に絡んだ事件だという。 天文5年(1536年)今川家7代の氏輝が24歳で死去、子がなかったため弟である3男の良真と5男の義元の異母兄弟間に跡目争いがおきる。劣勢になった良真は花倉城を最後の砦としたが支えられず、遂に尾…