作家。1962年、静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科を卒業後、1993年に「競作 五十円玉二十枚の謎」において若竹賞を受賞。2001年『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞 1994年の「日曜の夜は出たくない」で作家としてデビューする。 かなりの遅筆作家であり、約10年のキャリアで著作数は8。
~フェアに徹した本格ミステリ~倉知淳『星降り山荘の殺人』講談社 新装版 星降り山荘の殺人 posted with ヨメレバ 倉知 淳 講談社 2017年07月14日頃 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す あらすじ 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 追記①この小説が好きな方にオススメ スウェーデン館の謎 雪密室 名探偵はもういない あらすじ 雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「ス…
倉知さん最新作。倉知さんらしからぬファンシーな表紙に若干面くらいながら 読み始めました。内容も、倉知さんどうした?って感じのラノベ調で、更に 困惑。タイトルから、なんとなく想像出来る展開ではありましたので、語り手が 恋する殺人者視点になった時のサイコパスっぷりに、なんども辟易しながら、 心も折れかけながら、読み進める形となりました。 視点は主人公の高史視点と、恋する殺人者視点が交互に出て来る構成なんですが。 いやー、しんどかった。殺人者の思考回路が完全にイッちゃってるんですもの。 いや、なんでそういう思考になるの!?と理解不能の連続。怖い、怖すぎる。 ベースは、想い人に恋するカワイイひとではあ…
倉知さん新刊。警察庁所属の新人刑事木島が、民間の探偵たちの知恵を借りて、 ミステリ小説に出て来るような特殊な事件を解決する新シリーズ。 内勤希望で気楽なデスクワーク生活が出来る!と意気揚々と警察庁に入庁した木島。 しかし、突然上司から言い渡された職場は、警察内でも他部署から厄介者扱いされて いる、通称『探偵課』。ミステリ小説みたいな厄介な難事件が起きた時、民間の 探偵の力を借りて事件を解決する警察庁 特殊例外事案専従捜査課、通称『特専課』 だ。そこで、探偵と現地の捜査陣との橋渡し役を担う『随伴官』として配属される ことになった木島。そんな難事件がそうそう起こる訳がないと思っていた木島 だったが…
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 久ぶりに推理小説をがっつり読みました!! このお話は雪に閉ざされた山荘が舞台となっています。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界といういわゆるミステリーの世界では定番のクローズドサークル状態です。 集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理が展開されます。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ推理小説ですね! 倉知さんの推理小説は今回初めて読みました。装丁のイラストがミステリーそのも…
本格ミステリというのは色々と「お約束」のあるジャンルである。ミステリをそれなりに読み進めている人であれば黄金時代を代表する作家ロナルド・A・ノックスが掲げた「ノックスの十戒」なるものが存在することをご存知だろう。その十戒の内容は以下の通り。 犯人は、物語の当初に登場していなければならない。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはならない。 探偵方法に、超自然能力を用いてはならない。 犯行現場に、秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない。 未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない。 主要人物として「中国人」を登場させてはならない。 探偵は、偶然や第六感…
死神のような風貌の乙姫警部が活躍する倒叙ミステリシリーズ第二弾。前作も傑作 でしたけれど、今回もそれに遜色ないくらい面白かったですね。昨年中に読んでたら、 間違いなくミステリランキングには入れたと思いますね。死神にしか見えない 乙姫警部と、恐ろしく整った顔立ちの鈴木刑事、対照的な容姿の二人の刑事が、 今回も完全犯罪を目論む犯人を追い詰めます。何度も何度も犯人の元を訪れては、 少しづつ犯罪の齟齬を見つけ出して行く。倒叙ミステリらしい、じわじわと犯人 を窮地に陥れて行く過程にぞくぞくしました。恐るべしは、乙姫警部は、ほとんど の犯人を、初めて会った時から疑っているというところ。その慧眼には毎回驚か…
こうして誰もいなくなった (角川文庫)作者:有栖川 有栖KADOKAWAAmazon 今回は有栖川 有栖先生が執筆された、こうして誰もいなくなったという本格ミステリー小説の感想書いてきます。 前回のレビューの際に短編は好きじゃないという書き込みをしましたが、今回も短編作品です…。 図書館にて有栖川先生の作品を確認していたら、タイトルを見て借りてしまいました。 有栖川先生といえば、学生アリスシリーズを書かれた大御所の1人です。そのためワクワクで借りました まずはAmazonから転載したあらすじを載っけておきます。伊勢湾に浮かぶ、通称「海賊島」に招かれた10名の男女。 仮想通貨で巨万の富を得た大富…
台風の影響で大荒れの連休四日目。明日から三日間は出勤。 月曜が祭日の際は、火曜朝一の会議のデータ資料準備が必要で、たかだか一時間の作業のためだけにいつも休日出勤している。 しかしいざ出かけようとすると、おそろしい暴風雨。やはり昨日出勤すればよかったと悔やむ、のだが、日曜日に出勤することはどうしても億劫になるのだった。心の中の弘兼憲史に叱咤されようが、出ずに済むのならそうしたい日曜日。 日曜の夜は出たくない。もちろん昼も出たくない。 ● 倉知淳の著作が浮かび、積ん読タワーをチェックすると、なんとなんとタワー1冊目が「日曜の夜は出たくない」だった。ちょっとぞわっとした。 猫丸先輩シリーズ第1作目。…
やっぱり密室系のミステリーが好きだ。 密室系のミステリーといえば、綾辻行人先生の『十角館の殺人』を始めとする館シリーズ、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を思い出す。相関図を書きながら、誰がどの部屋にいたか、どこに座ったかを頭に浮かべつつ犯人を推理していくのが堪らなく面白い。 さて、この作品はまず登場人物が個性的だ。スターウォッチャー、UFO研究家など普通お目にかかれないような職業の人物が多く、あれ?誰だったかな?と混乱することもなくサクサク読めた。登場人物も少ないし読みやすい。 何となく麻子が犯人かな?動機は岩岸と財野に弱みを握られていたから。最初の痴話喧嘩は岩岸と麻子の二人じ…
猫丸先輩の推測 著者:倉知淳 猫丸先輩の推測 (講談社文庫) 作者:倉知淳 発売日: 2017/01/20 メディア: Kindle版 内容紹介 神出鬼没の童顔探偵現わる! 日常に潜む本格推理の精粋がここに! 『病気、至急連絡されたし』 手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影……。 年齢不詳、神出鬼没、つかみどころのないほのぼの系、猫丸先輩の鋭い推理が、すべてを明らかにする……? 本著は『猫丸先輩シリーズ』の4作目。2002年に新書版、2005年に文庫版、そして2018年にタ…
8時半過ぎ起床。105.7㎏。 ガストでスクランブルエッグセットを頼み、『とむらい自動車 猫丸先輩の空論』から「とむらい自動車」「子ねこを救え」「な、なつのこ」「魚か肉か食い物」「夜の猫丸」読了。続けて『文庫版 今昔百鬼拾遺 月』から「鬼」を読む。後刻、大南蛮定食と大ライスを追加。 帰宅後、『クレイジージャーニー』『月曜の蛙、大海を知る。』『激レアさんを連れてきた。』『キョコロヒー』『不夜城はなぜ回る』『午前0時の森』『ハマスカ放送部』『関ジャニ∞の あとはご自由に』『賞金奪い合いネタバトル ソウドリ〜SOUDORI〜』『見取り図じゃん』『チョコプランナー』『満パンスター2023―さらば&三四…
~登場人物欄を自分で埋めるミステリ~霧舎巧『名探偵はもういない』講談社 名探偵はもういない posted with ヨメレバ 霧舎巧 講談社 2009年04月 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す あらすじ 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 追記①この小説が好きな方にオススメ 星降り山荘の殺人 あらすじ 犯罪学者・木岬と義弟の敬二少年は、雪崩に道を閉ざされてとあるペンションに足止めされる。ワケありの客が集う雪の山荘では連続怪死事件が発生!はたして「名探偵」は奇妙な事件の謎を解けるのか!?あえて真相への手…
4時半過ぎ起床。106.4㎏。 『ぺこぱポジティブNEWS』『阿佐ヶ谷ワイド!!』『オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。』『トンツカタン森本&フワちゃんのThursday NIGHT Show〜学ばない英語〜』『月ともぐら』1/26㈭放送回、『オオカミ少年』『マツコ&有吉 かりそめ天国』『ミュージックステーション』『人志松本の酒のツマミになる話』『A-Studio+』1/27㈮放送回視聴。 図書館で『山伏地蔵坊の放浪』『SMAPへ〜そして、すべてのジャニーズタレントへ』を借りる。 COCO'Sでココスのデミグラスハンバーグドリアとクーポンのお月見うさぎとブラウニークレープ、プレミア…
倉知淳 ☆☆☆★ 幻冬舎いとこのお姉さんが階段から転落死したのは事故なのか? ストーカーの話を聞いていた主人公の大学生は、幼馴染の女の子とともに捜査に乗り出す。 「読者への挑戦状」を挿入してもいいような本格ミステリ……かと思いきや、最重要の手がかりを読者に隠蔽しているタイプのミステリーだった。でも別にけなしているわけでもなく、どんでん返しのために重要な情報を伏せるのは、よかあることだ。 殺人が精神的にも物理的にもあっさりできすぎてる、というのはあるが、まあそこは恋愛がテーマ、というライトなミステリーとしては妥当な取捨選択だろう。軽めに読めて、確かなどんでん返し、コスパの良い(?)ミステリーで…
引き続き、個人的に面白いと思った小説について書きたいと 思います。 予告探偵 西郷家の謎 太田忠司 戦後の日本で起こる謎の事件を扱った小説ですが、ラストであっと おどろく事実が明かされます。 典型的な大どんでん返し的小説。 ミステリークラブ 霞流一 この人の作品は動物などをモチーフにした作品が多いのですが、 今回は蟹。蟹に絡む事件が展開していきます。 懐かしい昭和時代を思い出させる設定で、ラストもどんでん返しが 待っています。 首絶ち六地蔵 霞流一 同じく霞流一作品。寺社専属探偵と生臭坊主が、悪の新興宗教からの 刺客と対決しながら事件を解決していく連作中ですが、これまたラスト の章でどんでん返…
~旅情ミステリーではありません~西村京太郎『殺しの双曲線』講談社 新装版 殺しの双曲線 posted with ヨメレバ 西村 京太郎 講談社 2012年08月 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す あらすじ 特徴 主要登場人物 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 追記①この小説が好きな方にオススメ 星降り山荘の殺人 叙述トリック短編集 あらすじ 差出人不詳の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。 しかし、深い雪に囲まれた山荘は、彼らの到着後、交通も連絡手段も途絶した陸の孤島と化す。 そして、そこで巻き起こる連続…
※今週、読んだ小説や漫画、ほか。 ※感想はあったりなかったり。 ※漫画の再読は含まず。 金田一蓮十郎『ライヤー✕ライヤー』全10巻(①~⑤は再読)・・・相変わらずの次から次へとトラブルが起きるジェットコースターラブコメ。「そんなわけないじゃん」をパワーで押し切ります。 藤本タツキ『チャーンソーマン』⑮・・・何だか、どんどん話が気持ち悪くなってくる。そこが癖になるのか? 玖城ナギ『カネは敗者のまわりもの』③・・・これって展開や、最後の逆転劇も含めかなり面白い。続編はないものかね。 倉知淳『世界の望む静謐』・・・刑事コロンボ型の倒叙もの。刑事が犯人を追いつけるトリックや手がかりは、通常のフーダニッ…
倉知淳著。幻冬舎。 大好きな従姉の事故死に不審を抱く大学生・高文は、彼に片思いするフリーター女子・来宮を“助手”に真相を探っていく。大型猫科肉食獣を思わせる担当刑事・鷲津にあしらわれながら“捜査”を進める高文だが、彼が協力を依頼した人が次々と殺されていく。一体、何がどうなっているのか――? (紹介文引用) 倉知さんの新刊。 コッチのほうが児童書じゃないの?と(あやふやなナントカ招待状と比べて)思うぐらい、文章が平易でコミカルでうっすい小説だった。あっという間に読めるので2時間もかからないんじゃないかな。 事故で死んでしまった従姉が大好きだった大学生の高文と、フリーター来宮美咲の探偵コンビが織り…
倉知淳著。ポプラ社。 ミステリ小説みたいな事件なんて、現実にはそうそう起きたりしない。 殺人事件の犯人はだいたい怪しい人間だし、犯行現場の指紋を偽装するヤツなんてめったにいない。世に起きる事件の98%は一般的な事件であり、優秀な日本の警察によって早急に解決されていく。 だが、しかし。 2%はそうではない。 この平和な日本でも起きるのだ。密室殺人が。怪盗による犯行予告が。 そうしたやっかいな事件は並の警察官では歯が立たない。いわゆる「名探偵」の力が必要だが、毎回民間人に協力を仰ぐのも警察の名折れである。それならば警察組織にしてしまえばいい! こうして生まれたのが、警察庁特殊例外事案専従捜査課――…
小説が好きというのは前に書いたと思います。 外国物は読まないので、専ら国内オンリーですね。 まあ、面白ければ誰の作品でもいいんですが、でも自ずと好みの 問題で、特定の作家の小説を読むようになってきました。 先ずはミステリー作家から 西澤保彦 特殊設定のミステリーの第1人者だと思ってますが、どうなん でしょう。 すべてがそうではないんですが、基本設定がSFになっている 場合が多いです。 でも謎解きはちゃんと論理的で納得がいく設定になっています。 作家のポリシーなのか、登場人物の名前がなかなか難解で、 ルビを振らないと読めない名前ばかりです。 霞流一 動物がテーマになっている作品が多いですね。 よ…
恋する殺人者作者:倉知 淳幻冬舎Amazon親しくしていた従姉の不審死を追う中で新たな殺人が起こる。 モノローグで語る殺人者の正体とは。 シンプルながらも要所を抑えた読みやすいミステリ。巧い。 C
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 8/6 号 2 冊心眼 相場英雄 実業之日本社 1,980恋する殺人者 倉知淳 幻冬舎 1,540 ◆女性自身「今週の本」: 8/8 号 4 冊腹を空かせた勇者ども 金原ひとみ 河出書房新社 1,760 ③民話を生む人々 広島の村に働く女たち 山代巴 岩波書店 858もっと悪い妻 桐野夏生 文藝春秋 1,…