作家。1962年、静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科を卒業後、1993年に「競作 五十円玉二十枚の謎」において若竹賞を受賞。2001年『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞 1994年の「日曜の夜は出たくない」で作家としてデビューする。 かなりの遅筆作家であり、約10年のキャリアで著作数は8。
「雪の山荘で殺人事件」という王道シチュエーションに心躍る 久しぶりに、ページをめくる手が止まらない長編ミステリーに出会いました。 倉知淳さんの『星降り山荘の殺人』です。 タイトルからして心をくすぐられますが、内容はその期待を軽々と超えてきました。 本作の舞台は、冬の山奥にひっそりと建つ「星降り山荘」。 一面の銀世界に閉ざされ、交通手段も通信手段も断たれるという、いわゆる「クローズドサークル」型ミステリーの王道を突き進む構成です。 こうした密室状態で繰り広げられる事件、しかも外界と遮断された環境というのは、ミステリーファンなら誰もが一度は夢中になる王道設定。 それだけに、読者は「この設定で何をや…
はじめに 猫の本だと思って買うと、まったく猫は関係ないことに首をかしげる人、あきれる人、しまいには怒り出す人がいるとは思うが、推理小説としては、まあコミカルな感じは悪くない。描写も細かい。あとは好みかどうかだけのことである。 あらすじ、よみどころ 主人公の冷泉彰成は、自らを売れない覆面作家と設定している点は、共感が持てて、それはそれで著者の思う壺なのかも知れない。売れてないなら覆面をやめたほうがいいのではないか、などと余計なことまで考えてしまう。出だしも独特である。この小説に出てくる<犯人が書いた文章>は、紛れもなく犯人が書いたものである。ただし、その内容が真実を語っているとは限らない。と言っ…
こんばんは、紫栞です。 今回は、倉知淳さんの『星降り山荘の殺人』をご紹介。 あらすじ 後輩をかばって上司を殴ってしまったことで部署異動を命じられた広告代理店勤務の杉下和夫は、カルチャークリエイティブ部という芸能専門のまったく馴染みの無い部署に転属させられ、「スターウォッチャー」たる深遠な宇宙の深さと星空の美しさについて語るタレント文化人・星園詩朗のマネージャー見習いをすることになった。 和夫は早々に星園と共に埼玉の深い山の奥にある旧オートキャンプ場に出張に出かける。星園がこのキャンプ場を買い取った不動産開発会社社長からイメージキャラクターを依頼されての招待だったが、山荘には他にもUFO研究家、…
~高校生作家が事件介入に猪突猛進~倉知淳『ドッペルゲンガーの銃』文藝春秋 ドッペルゲンガーの銃 posted with ヨメレバ 倉知 淳 文藝春秋 2021年10月06日 楽天ブックス 楽天kobo Amazon ebookjapan あらすじと収録作品 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ あらすじと収録作品 【あらすじ】 女子高生ミステリ作家(の卵)灯里は、小説のネタを探すため、警視監である父と、キャリア刑事である兄の威光を使って事件現場に潜入する。彼女が遭遇した奇妙奇天烈な三つの事件とは――? 引用元:これぞ本格ド直球ミステリ!『ドッペルゲンガー…
倉知さん最新作。タイトルから、猫ミステリーなのかな、と想像して、読むのを 楽しみにしていました・・・が、読めども読めども、猫が全く出て来ない。と なると、このタイトルの猫は、もしや登場人物の中に猫丸先輩がいるのでは ・・・とか、変に深読みしそうにすら、なってしまった。 ・・・が、しかーし!結局、最後まで読んでも、猫はどこにも出て来ませんでした。 当然ながら、猫丸先輩も出て来ません!(そりゃそうだろw)。では、なぜこの タイトルなのか?・・・その答えは、最後の1ページに言及がありますので、 そちらをご確認下さいませ。なんだよ、もーーー(脱力)。絶対、この意味深な タイトルに意味があると思ってたの…
王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。 インタビュー 倉知淳プロフィール ひとこと 合わせておすすめ 猫の耳に甘い唄を インタビュー ―――最初の1ページ目に「犯人の書いた文書が登場します」と書かれていますが、あれを見て、すごくワクワクしました。 倉知さん: どれがその文書かですよね~。 倉知さん: 今回の主人公は売れないミステリー作家ということで、わたくし自身も売れないミステリー作家でございます(笑)たまーにくるファンレターは、とても嬉しいものでこれをなにか使えないかな?とちょっと思いましたね。 怪文書は、実は前の作品でも使ったことがありまして、得意技の一つな…
倉知さんの最新作。なかなか強烈なタイトルと表紙。4つの中編が収録されて いますが、どれも面白かった!いやー、私が求めているミステリってこういうの なのよ~って言いたくなった。その前に読んでた貴志さんの作品があまりにも ・・・だったもので、まぁ、読みやすいこと読みやすいこと。ミステリとしての 面白さも味わえて、その上、最後の最後に驚きの事実も判明して、満足感 たっぷりの作品集だった。やっぱり、倉知さん好きだー。ミステリの面白さを 再認識させてくれてありがとう。ファンでい続けて良かったよ(涙)。 という訳で、一作づつ感想を。 『本格・オブ・ザ・リビングデッド』 冒頭に某ベストセラー作との設定の類似…
死体で遊ぶな大人たち作者:倉知 淳実業之日本社Amazon これ、作者当てクイズで出されてたら、何の迷いも無く、 自信満々で”西澤保彦”って答えてたと思う(2編目なんか特に)。 そうか、倉知淳か。それより先に”乾くるみ”の名を挙げてたかも。 作家デビュー30周年記念作品らしい。それをこんな(笑) いや、まぁ凄いや。個人的には大好きですよ、ロジカルなバカミス(笑) 「本格・オブ・ザ・リビングデッド」 〇〇先生の許可取得済みの、ゾンビに囲まれた別荘内の殺人事件。 いやぁ、もうバカトリックとしては本書中ピカイチ。 「三人の戸惑う犯人候補者たち」 作品の枠組み設定がどう見ても西澤保彦的で騙された(作者…
https://a.r10.to/hPX6rL 豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件 倉知淳 ☆
224.星降り山荘の殺人/倉知淳 頭上には、降るような星の光が満ち満ちていた。(p.164) 新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫) 作者:倉知淳 講談社 Amazon 雪に閉ざされた山荘で起こった殺人事件は、閉じ込められた一癖も二癖もある登場人物たちに対して、思いがけない真実を差しだす、倉知淳の長編ミステリ。 実は高校生のころ図書館で借りたのに、冒頭を読んだくらいで返却期限が来てしまって、消化不良のまま返すことになった作品。 10年越しのリベンジで読み始め、10年の時を経てまんまと騙される。悔しい。 主人公の青年が会社で起こしたトラブルにより、当てつけとしてアイドル文化人タレントの付き人に…