宝永7年6月20日。滝川又左衛門の中間1人が大久保見の元結屋梅ばちや又六のところへ出かけ、受け取る元結紙が半分はよってあり、半分はそのままであったので半分の代金だけを払うと勝手なことを言った。又六が言うには、近頃元結をよる者が少なく、値段が上がったので前から決めたとおりにしてほしい、日頃ほかを我慢させてそちらへ元結紙を回しているのだからとやかく言われるのは納得できないなどと争いになり、それを兄が出て来て仲裁した。中間は帰ったが、夜に朋輩2人を連れて3人でやって来て、理不尽にも又六のところに押し入り、又六を踏みつけて叩いた。母などが出てくると、少し腕に傷を負わせたので助けを求めた。近所に町奉行の…