●歌は、「妻ごもる矢野の神山露霜ににほひそめたり散らまく惜しも」である。 愛媛県八幡浜市 八幡神社万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) ●歌碑は、愛媛県八幡浜市 八幡神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆妻隠 矢野神山 露霜尓 々寶比始 散巻惜 (柿本人麻呂歌集 巻十 二一七八) ≪書き下し≫妻ごもる矢野(やの)の神山(かみやま)露霜(つゆしも)ににほひそめたり散らまく惜(を)しも (訳)妻と隠(こも)る屋(や)というではないか、矢野の神山は、冷え冷えとした露が降りて美しく色づきはじめた。このもみじの散るのが、今から惜しまれてならぬ。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より) (注)つまごもる…