-----講義録始め------ 講義を始めるにあたって、まず、働き方の変化について確認します。 第2次世界大戦後、高度経済成長を迎えた日本では、次第に男女間の性別役割分業が一般的になりました。世帯主である男性が外で働き、それを家庭で女性が支える「片働き」の世帯が多数を占め、結婚や出産を機に仕事を辞める女性も非常に多かったと言えます。 実際、この図は1980年以降の男性雇用者と無職の妻からなる世帯、すなわち「片働き世帯」と「共働き世帯」の数の推移を示していますが、1980年には片働き世帯が多かったことがわかります。 しかし、その後、次第に女性の就労率は上がっていきました。そして、この図が示す通…