映画監督。
75年愛媛県上浮穴郡小田町(現・喜多郡内子町)生まれ。99年日本大学芸術学部映画学科卒業。『ドルメン』(99)が、2000年ドイツ/オーバーハウゼン国際短編映画祭にて審査員奨励賞を受賞。『VICUNAS/ビクーニャ』(02)が2002年水戸短編映像祭グランプリを受賞。2003年には『VICUNAS』『テトラポット・レポート』『亀虫』が、池袋シネマ・ロサ等で劇場公開された。
昭和の銀座。金と欲望が渦巻く世界は、どこか非現実的で、そこにたむろする人々、ひとり一人の人生にドラマがみえる。銀座を牛耳るヤクザが経営するバーに響く、一癖も二癖もあるミュージシャンが奏でる「ゴッドファーザー愛のテーマ」。ジャズのように自由奔放、荒唐無稽で、隅々にまで色気が漂う映画だった。 映画『白鍵と黒鍵の間に』オフィシャルサイト
映画『白鍵と黒鍵の間に』観た。 hakkentokokken.com まず感想としては素晴らしかった! 最初のタイトルが出てくるところから、心つかまれた。あれ?と思ってると、じわっと見えなかった字が見えてきて『そういうことか!』となった。映画全体を包む光と闇を表しているようで、ここから一気に映画の世界に引き込まれた。物語の舞台である1988年は私も既に生まれてはいたけれど、まだこちらには来ておらず、かといってまだ子供だったので、銀座に行ったとしてもジャズバーなんざ入れるわけもなく(今も恐れ多くて入れない)、当時の銀座を知っているわけではないけれど、なんか見たことある感じたことがある懐かしさがあ…
封切り四日目。 席数98の【SCREEN3】の入りはほぼ満員の盛況。 ジャズピアニスト『南博』の回想記が原作と聞いている。 オフィシャルサイトに掲載の日記の書籍化、と。そのものは続編も出版されていることからそれなりの面白い著作なのだろう。 が、それを映像化すると、ここまでつまらなくなるのかと、驚いてしまう一本。 監督の『冨永昌敬』は直近で〔あの頃。(2021年)〕や〔素敵なダイナマイトスキャンダル(2018年)〕を撮っているわけだが、それよりも数段堕ちる、悲しいほどの出来。 94分尺の小編乍ら、体感は二時間強にも感じてしまい、全体的に冗長。 一つのエピソードを最初から最後まで引き延ばし活用して…
ジャズミュージシャンでエッセイストの南博の回顧録『白鍵と黒鍵の間に -ジャズピアニスト・エレジー銀座編-』を共同脚本の冨永昌敬監督と高橋知由が大胆にアレンジ。 youtu.be 昭和末期の夜の街・銀座を舞台に、ジャズピアニストを目指してキャバレーでピアノを弾く、駆け出しの博と高級クラブでピアニストを務めて3年になる南という2人のジャズピアニストを池松壮亮が一人二役で演じている。 彼らを取り巻く面々もユニークなつわものばかり。ジャズミュージシャンにヤクザの親分、出所したばかりの謎の男に、アメリカ人の歌姫、バンマス、高級クラブの支配人等が入り乱れ、狂騒の一日が始まる・・・。 (adsbygoogl…
★★★★☆ あらすじ 世間を騒がした雑誌「ウイークエンド・スーパー」「写真時代」等の編集長として活躍した末井昭の人生を題材にした物語。 末井昭 - Wikipedia 感想 冒頭で、映画のタイトルにもなっている母親のダイナマイト心中後の現場の様子が映し出される。タイトルのポップさとは裏腹に、バラバラになった体や内臓が飛び散る現場は当たり前だが凄惨だ。これを見ていると、母親が色々ある心中の方法の中から敢えてこんな派手な方法を選んだのは、手軽で確実そうだったのもあるとは思うが、何よりも世間を驚かせてやろうというやけっぱちさがあったような気がする。 そんな母親を持った主人公はやがて成長し、岡山の田舎…
封切り二日目。 席数290の【SCREEN8】の入りは三割ほど。 てっきり映画オリジナルかと思っていたらコミックエッセイの原作ありモノだったのね。 著者は『劔樹人』で、本作で『松坂桃李』演じる主人公と同名。 要は作者の体験を基にした自伝的な一本である、と。 ベーシストとしてのバンド活動は上手く行かず、バイトに明け暮れながら日々を過ごす主人公がたまたま『松浦亜弥』のMVを見たことから『ハロプロ』に入れ込み知り合った数人の仲間たちと下らなくも素晴らしい一時期を過ごす。 しかしそれも人生の中では一過性の輝き。やがて彼等は離れ離れになり・・・・、との絵に描いた様な(いや、エッセイに書いた様な?)青春ク…
★★★☆☆ あらすじ ミュージシャンを目指す男のために、夜の店で働き始めた女。 感想 ほとんど活動もせず、くすぶっているミュージシャンを目指す彼氏のために、夜の店で働き始める臼田あさ美演じる主人公。彼氏の音楽活動の為だったら、どんなことでもして応援するつもりでいる。でもこれは、彼氏が好きなのではなく、彼氏のために頑張る自分が好き、という典型だ。 だからそんな男のために夜の店で働いたり、体を売ったりしてボロボロになればなるほど、本人は幸せを実感することになる。男がその頑張りに応えてくれないと腹が立ったりはするわけだが、こういう女性は世の中に結構いる。別に本人がそれで幸せならそれでいいし、男にとっ…