大阪の劇団。主宰・演出家、いのうえひでのり。座付き作家、中島かずき。
1980年11月、大阪芸術大学舞台芸術学科の四回生を中心に、つかこうへい作品「熱海殺人事件」にて旗揚げ。
この公演が好評を得て翌81年オレンジルーム(大阪)にて再演。「いつも心に太陽を」「広島に原爆を落とす日」等ほとんどのつか作品を上演、つかこうへいのコピー劇団として関西学生演劇ブームの中心的存在となった。
当時の劇団☆新感線在籍メンバーとして筧利夫、渡辺いっけい等がいた。
84年5月「つかこうへいサヨナラ3本立」(オレンジルーム)と銘打ちつか作品と決別。
同年11月の「宇宙防衛軍ヒデマロ」よりハードロック・へヴィメタルに乗せた独自のオリジナル作品を中心とした体制に転換。
翌85年4月「炎のハイパーステップ」より中島かずき参加。以後、「スサノオ」(89年)「髑髏城の七人」(90年)等、座付き作家として劇団の代表的作品を書き下ろしている。
劇画・マンガ的世界を、コンサートばりの照明と音響を駆使し,歌舞伎の様式美をとりいれて演出された作品は、演劇ファンのみならず、音楽ファンをも巻き込んで観客動員数を驚異的に伸ばしつづけた。
役者陣も古田新太をはじめ、羽野晶紀、高田聖子、橋本じゅん等、現在の強力な ラインナップとなった。
“いのうえ歌舞伎”と呼ばれる歴史や神話をモチーフとした中島によるレパートリーを中心に、より音楽性を強調した生バンドとのコラボレーション”新感線R” 、コント色の強いドタバタアクション等、いずれも“活劇”にこだわった新しいエンターティメントを追求している。
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