古代DNA展

国立科学博物館の表題の企画展を3月30日に見てきた。ancientdna2025.jp古代日本の歴史をDNAも含めた科学的なエビデンスから読み解く試み。それの現時点での状況を分かりやすく展示。まず人類のグレートジャーニーの概要図。以前は人類の発祥について、各地の原人が新人（ホモ・サピエンス・サピエンス）に進化したという説と、アフリカで進化した新人が各地に移動して定着したという説があったが、90年代に遺伝情報を見られるようになってアフリカ起源説が定説になった。そして、日本に人間が到達したのは４万年前ぐらいまで遡れるらとのこと。人骨としては、石垣島の白保竿根田原洞穴遺跡から見つかった白保４号の人骨…

ゲノム解析を活用して日本人の源流・変遷を追う特別展。科学的、相対的に日本人のアイデンティティの理解が進み、知的にエキサイティングな企画である。 私自身は受けたこと無いが、人間ドックのオプションで、遺伝子解析を行い、被験者の縄文人・弥生人割合を算出したり、かかりやすい病気について注意を発してくれる検査がある。それとは恐らくレベル違いの精密な調査だと想定するが、出土した古代人の骨のDNAをゲノム解析することで人類の進化や集団形成が明らかになり、現代日本人とのなりたちが理解できる。ワクワク、ドキドキの展示だ。 DNA解析についてはデイヴィッド・ライク『交雑する人類 古代ＤＮＡが解き明かす新サピエンス…