現在、台湾の原住民の中で最も人数が多いのが阿美族です。北は花蓮新城から南は屏東恆春一帯に住んでいます。花蓮だけでも約52,000人の阿美族が生活をしています。 阿美族と一言で言っても南勢阿美、秀姑巒阿美、海岸阿美、卑南阿美、恆春阿美と5つの地域に分れており、各々、微妙に文化、風習、習慣が違います。また、部族にはその部族を現す色(シンボルカラー)があるのですが、花蓮は赤、台東は緑とその色も違います。 さて、今回ご紹介する七脚川事件の舞台となったのは、南勢阿美が住んでいた吉安郷です。当時七脚川社(部落)は、南勢阿美最大の部落で、約3500人の阿美族が住んでいました。七脚川社一帯は南勢地区では最も広…