「米留組」と沖縄 米軍統治下のアメリカ留学 (集英社新書) 作者:山里 絹子 集英社 Amazon 1949年から、アメリカ陸軍省はアメリカ政府の軍事予算を用いて、沖縄の若者を対象にアメリカの大学で学ぶための奨学制度を実施した。……この留学制度は、1970年が最後とされたが、毎年、少なくとも20名、多い年には90名近くの沖縄の若者が大学で学ぶためにアメリカへ渡った。…… アメリカに留学した者たちを指す「米留組」という呼称は、アメリカ統治下の沖縄を生きる人々にとって、特殊な眼差しや感情を表現するものであった。 特に、日本への復帰運動が激しさを増す1960年代の沖縄において、「米留組」に対する風当…