●歌は、「沫雪のほどろほどろに降りしければ奈良の都し思ほゆるかも」である。 奈良市五条町 唐招提寺東四条池南小公園万葉歌碑(大伴旅人) ●歌碑は、奈良市五条町 唐招提寺東四条池南小公園にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「大宰帥大伴卿冬日見雪憶京歌一首」<大宰帥(ださいのそち)大伴卿、冬の日に雪を見て、京を憶(おも)ふ歌一首>である。 ◆沫雪 保杼呂保杼呂尓 零敷者 平城京師 所念可聞 (大伴旅人 巻八 一六三九) ≪書き下し≫沫雪(あわゆき)のほどろほどろに降りしけば奈良の都し思ほゆるかも (訳)泡雪がうっすらと地面に降り積もると、奈良の都が思われて仕方がない。(伊藤 博 著 「万葉集二」…