○金曜日の夕方、帰阪 『日常の風景、亡国の取説』 ・帰りの電車内、横一列座席の左端に座る、混み合うなかで柄の悪い学生が横枠に尻をかける。 ・尻が肩に何度も当たる、わざとさを感じる、膨れたシャツから臭う獣臭、不快である。 ・私は弱者である、そして頭一つ大きい学生相手に礼儀を教える程、お人好しでもない。 ・故に、電車内で大声で騒ぎ、注目されることを意識している三人の前に舌打ちをしつつ立つ。 ・沈黙のまま細目を開く、踏んだ場数のままに睨む、私は絶対に目線は逸らさない。 ・レールの通過音だけが車内に響く、明らかに怯えた表情を浮かべ、前の車両に去っていった。 ・公共機関のマナーすら知らない、父母から躾さ…