スイス・ジュネーブで記者会見するWHOのテドロス事務局長(共同) スイス・ジュネーブで開かれていた世界保健機関(WHO)総会は、新型コロナウイルス禍を教訓に世界的大流行(パンデミック)の対策を強化する「パンデミック条約」の採択を見送った。 ワクチンの技術移転や分配などを巡り、先進国と途上国の溝が埋まらなかったからだ。加盟国の交渉を2022年2月から2年以上にわたり続けてきたが、最大1年延長する。 条約の草案には、監視能力の向上や病原体情報の迅速な共有などが盛り込まれている。これらの内容は、各国が対策を講じる上で重要なことだ。 中国・武漢市から世界に広がった新型コロナは、習近平政権が情報を隠蔽(…