「知の難きに非ず、知に処するは則ち難し」韓非子五十五篇 説難編第一二 その昔、ある富豪の家の外壁が、嵐のために一部崩れた。家主はそれほど気にしていなかったが、家主の息子は、小さな綻びでも、盗人は利用するものと忠告した。また、同じように、隣人にも、不用心であると忠告を受けた。 しかし、壁を修理する前に、盗人に入られ、家主は損害を被ってしまった。 家主は、忠告した息子の聡明さを称えたが、同じ忠告をした隣人については、逆に、そいつが犯人ではないかと疑った。 知識を得ることは難しいことではない。これを用いる相手やタイミングが難しい。 1 目論見(vision) 以前、天下布法の手段として、現時点で私が…