正元四年一月十四日(西暦257年2月14日?) 同じだ。 修一はそう思った。 何度も経験しているが、決して慣れない。 毎回頭痛に悩まされているからだ。「壱与、イツヒメ、イサク、咲耶、比古那……みんな無事か? 結月ちゃんは?」「はい、私は大丈夫です」 石棺のそばでうずくまっている結月の声が聞こえてくる。「みんな無事よ」 咲耶が答えた。 石室内は地震の影響で天井から砂ぼこりが舞っていたが、それ以外には特に異常はない。「やっぱり……前と同じだ。雑草も生えていないし、|苔《こけ》も見当たらない。石棺も真新しい……ああ! 先生!」 声をあげたのは、ほぼ同時である。 修一を見た瞬間、全員が叫び声をあげたの…