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天人五衰

(読書)
てんにんごすい

三島由紀夫の遺作、「豊饒の海」4部作の最終作に当たる。これを書き終わった直後に三島は市ヶ谷で檄文を読み上げ、割腹自殺している。
ラストが衝撃的。「春の雪」を読んだ人にはぜひここまで読んで欲しいものである。
タイトルは仏教用語による。この用語は小説内でも言及されている。

豊饒の海 第四巻 天人五衰 (てんにんごすい) (新潮文庫)

天人五衰

(一般)
てんにんごすい

仏教用語
六道の最高位である天道の住人は天人と呼ばれ、人道の住人である人間に比べて全てにおいて優れ非常に長寿であるが、それでも生物としての限界は超えられずいずれ死を迎える。その死の前兆を天人五衰と言う。
天人五衰は経典によって多少の違いはあるものの、大槃涅槃経によれば、1衣裳垢膩(衣服が垢で油染みる)、2頭上華萎(頭上の華鬘が萎える)、3身体臭穢(体が薄汚れて臭くなる)、4脇下汗出(脇の下から汗が流れ出る)、5下楽本座(自分の席に戻るのを嫌がる)の五つとされている。

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