前回の続きで、陽運寺の斜向かいの「於岩稲荷(おいわいなり)田宮神社」です。どちらもお岩さんと関係しますが、前回の陽運寺の開放的な明るい雰囲気と違い、田宮神社は雰囲気が一変します。落ち着いた静寂さに加え、お岩さんがどこかで見ているような感じです。 お岩さんといえば、四谷怪談の顔が崩れた怖い顔を思い浮かべますが、実在のお岩さんは、「貞女の鑑」だったのです。田宮神社の拝殿に新聞の切り抜きがあります。 実在のお岩さんは、貞女の鑑 江戸時代の初期、徳川家の御家人の田宮家の祀られていた社が始まりです。田宮又兵衛の娘であるお岩さんが篤く信仰し、養子である夫の伊右衛門とともに家勢を再興しました。次第に人々に信…