*認知症の人間の言動は理解不可能か・第12回 (前回←) 今回は「トイレの場所がわからなくなって失禁する」を検証する。果してそれは医学が説いてきたようにほんとうに「理解不可能」な言動か。 が、その前にここまでの経緯を簡単にふり返ろう。 医学はひとを認知症だとか軽度認知障害だとかと診断し、「異常」と認定することによってそのひとたちの言動に「理解不可能」の烙印を押してきたけれども、俺たちが理論的な考察を試みた限りでは、この世に「理解不可能」な人間など存在し得ない、ということだった。 そこで俺たちは、医学に「理解不可能」の烙印を押されてきたそれら言動をひとつずつとり挙げ、ほんとうに「理解可能」か検証…