●歌は、「島山をい往き廻る河副の丘邊の道ゆ昨日こそ吾が越え來しか一夜のみ宿たりしからに峰の上の櫻の花は瀧の瀬ゆ落ちて流る君が見むその日までには山下の風な吹きそと打越えて名に負へる社に風祭せな」である。 奈良県生駒郡三郷町龍田大社万葉歌碑(高橋虫麻呂) ●歌碑は、奈良県生駒郡三郷町 龍田大社境内にある。 ●歌をみていこう。 ◆嶋山乎 射徃廻流 河副乃 丘邊道従 昨日己曽 吾超来壮鹿 一夜耳 宿有之柄二 峯上之 櫻花者 瀧之瀬従 落堕而流 君之将見 其日左右庭 山下之 風莫吹登 打越而 名二負有社尓 風祭為奈 (高橋虫麻呂 巻九 一七五一) ≪書き下し≫島山(しまやま)を い行き廻(めぐ)れる 川…