6世紀頃にメソポタミアのササン朝で製作されたと推定されるカットガラス碗。安閑天皇陵とされる高屋築山古墳(大阪府羽曳野市)から出土したとされる。正倉院蔵の白瑠璃碗と極めて類似していることでも知られる。 ササン朝後期の円形切子碗 伝安閑天皇陵 江戸期の文献にみえる伝来の経緯 参考文献 ササン朝後期の円形切子碗 高屋築山古墳(伝安閑天皇陵)出土の円形切子碗は、色調は淡褐色透明、半球形の厚手の切子ガラス碗で、大きさは高8.6×口縁部径11.9×底部径3.9cm。胴部には四段に各22個ずつの円文カットを施しており、亀甲文状を呈している。底部には7つの円文、底に大きな円文を1つ施しており、後期ササンガラス…