宿儺と裏梅、まるで親子のような関係性。 最終巻のエピローグで描かれた2人の過去はわずか4ページ。しかし、それでだけで十分だった。 「宿儺様は何故、私の近くにいても冷たくならないのですか?」 「………クハ、それはお前も同じだろう裏梅。俺のそばにいて冷たくならなかったのは」 このやり取りだけでお互いがどれだけお互いを慮っているか伝わる。 (引用:呪術廻戦/著者芥見下々) 2人とも自身の生まれつきの性質によって人から隔たれてきた。その隔たりがない者同士が出会えた。恐らくこれ以上の幸福はないだろう。 「何か物語があり、それを語れる誰かがいる。それだけで人生、捨てたもんじゃない」 確か、路上のソリストと…