宝塚といえば阪急電鉄の牙城でその手で様々な娯楽施設が作られて発展してきた町だが往時ライバル関係だった阪神電車もその地を目指して路線を引こうとしていたことがあった。宝塚から尼崎市に至る県道は「尼宝線」と呼ばれ道路名表示版にもそのように示されている。この鉄道の路線名のような名前の道路こそがかつて阪神の路線になるはずの跡地である。昭和の初めに阪急に対抗して鉄道路線として着工されたが計画通りに工事が進められなくなり中止され阪神の専用道としてバス路線となった。戦後は県道となって拡幅され片道2車線の広い一般道となったが今も阪神バスが運行されている。そのバスに大部分の区間に乗ってみたが鉄道としての痕跡は何も…