子供の頃,マンガは別として私の愛読書といえば,学習図鑑の類が挙げられる。特にお気に入りは『気象天文の図鑑』と『社会科の図鑑』であった。 『社会科の図鑑』で今でも印象に残っているのが,駅や港の構造や働きなどを解説したページである。幼くして鉄道趣味が芽生えていたから,駅はそれに伴う興味からとすぐにわかる。一方,港はどうしてだったのだろう。大きな客船やタンカーなどへの憧れはもちろんだが,やはり“海“というものに限りない魅力を感じたことが大きかったと思える。大海原の果てには見知らぬ外国がある。港は世界に開かれた玄関口だ。大都市の鉄道駅も新幹線も魅力だが,港や船舶は海外に直接つながっているぶん,圧倒的な…