元興寺の旧境内を中心とする「ならまち」エリア。そのほぼ中心部に庚申堂(こうしんどう)という小さなお堂があります。 お堂の正面に猿の石像。小さなお堂ですが、伝統的な町家が並ぶならまちですので赤い提灯がひときわ目立ちます。提灯には「吉祥天女」「地蔵菩薩」「青面金剛」「庚申さん」の文字。 屋根にも猿が。3匹の猿がそれぞれ耳・口・目を手でおおいかくしています。このポーズは「見ざる・聞かざる・言わざる」で間違いないと思います。 母猿に甘える2匹の小猿。どこかコミカルな猿たちの像がこのお堂を親しみやすいものにしています。 このお堂は奈良の庚申信仰の拠点で、「庚申さん」と呼ばれる青面金剛が祀られています。猿…