実体二元論とは、心身問題に関する形而上学的な立場のひとつで、この世界にはモノとココロという本質的に異なる独立した二つの実体がある、とする考え方です。ここで言う実体とは他の何にも依らずそれだけで独立して存在しうるものの事を言い、つまりは脳が物質的な実体であるのに対し、心は精神的な実体であるということになります。 実体二元論の最も有名な支持者は、デカルトです。デカルトは、人間は思考する存在であるという「我思う、ゆえに我あり」という有名な哲学命題を唱えました。この命題は、心が物質的な脳とは独立して存在することを意味しています。 デカルト以外の実体二元論の支持者としては、スピノザ、ライプニッツ、ヒュー…