アルツハイマー病では、睡眠の障害が現れるということがよく言われています。では一体どういう異常があるのか、特に睡眠構築の観点からみた変化について、メタ解析をした論文を参考にして、まとめてみると、次のようになります。 まず総睡眠時間は、アルツハイマー病では、対照に比べて、1割程度短くなっていました。それから睡眠潜時(入眠までの時間)は、対照より約5割伸びていました。 さらに、重要なこととして、レム睡眠の時間と徐派睡眠の時間が、対照に比べて有意に短縮していました。レム睡眠時間は、2割程度の減少、徐派睡眠時間は約5割に減少していました。 このようにアルツハイマー病では、睡眠構築が異常化して、レム睡眠や…