※本記事は、ミネルヴァ書房『福祉心理学』(渡部純夫・本郷一夫 著)をもとに学習・要約したものです。子どもの貧困や家庭の生活困難に対して、心理的支援が果たすべき役割を紹介します。 ■ 貧困は「自己責任」なのか? 「働けば何とかなる」──そう思っている人はまだ少なくありません。しかし、現代社会において貧困とは、**個人の怠惰ではなく“構造的な問題”**です。 とくに注目されるのが、“子どもの貧困”。 ひとり親世帯や生活保護世帯の増加 学校外活動や進学の機会の格差 栄養・衛生・学習環境など、日常的な不利の積み重ね 子どもが生まれながらにして選べない状況に置かれること、それ自体が社会の課題なのです。 …