------講義録始め------ もう1人の発達理論家として代表的なのがジャン・ピアジェです。 ピアジェはスイスのニューシャテルで生まれ、ジュネーブのルソー研究所で子供の知能あるいは思考の発達について研究をしてきました。ピアジェは、人が環境との関わりから知識を構築し、既に持っている認知構造の中に新しい情報を同化、取り入れることで理解を深めていくと考えました。これを発生的認識論と呼んでいます。認知発達に関するピアジェの理論は、段階論として知られており、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期という4つの段階で考えられています。これらの段階は、人の認識世界が具体的なものから抽象的なものへ…