「アラカン」こと嵐寛寿郎(1902-80)と言えば、私より上の世代は鞍馬天狗、むっつり右門、明治天皇、網走番外地シリーズの鬼寅などで知られる往年の大スターであろう。 嵐寛寿郎|人物|NHKアーカイブス しかし、私の世代では片岡千恵蔵(1903-83)が『大岡越前』で主人公大岡忠相(加藤剛)の父大岡忠高役であったように、私に一番印象に残るアラカン像は『新・必殺仕置人』第11話「助人無用」(1977)の天狗の鞍三役と『男はつらいよ 寅次郎と殿様』(1977)の藤堂久宗役の2つである。*1 『新・必殺仕置人』で一番重みがあるのは元締虎(藤村富美男)であるが、その虎のことを、普段は料理屋の下足番をして…