20世紀末の日本において、ある一人の男Mが齢40にして美術の世界から民間療法の世界へと飛び込んだ。彼は美術家として培った能力によって、人体にある特異な現象を発見。その意味を知って震撼する。 だがこの現象の存在を訴えるMの発言は、既存の社会からはことごとく排除されていく。この現象がもたらすインパクトはあまりに巨大で、同時代の人間の多くには全容を把握することさえできなかった。そして理解できた人間は、自らの立場を守るために沈黙し、Mにも沈黙を強いるしかなかったのである。 彼はその後もさらに現象の解明に年月を費やし、ついには老いと呼ばれる年齢を迎えた。「このままでは神から託された預言が埋もれてしまう」…