< 今なんどきでぇ っていう江戸の一刻(いっとき)は 今の だいたい2時間なんですが > 江戸の夜泣き蕎麦。落語の「時そば」は、かけそばでしょうかね。 夜中に屋台を呼び止めた男が蕎麦を食べ終えて、 「お、ごっつぉさん。いくらだい」 「へい、十六文で」 「銭は細かいよ、手ぇだしてくんな」 「へい」 「ひい、ふう、みい、よお、いつ、むう、なな、やあ、今なんどきでぇ」 「ここのつで」 「とお、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうし、じゅうご、ほい十六文」 ってことで一文ちょろまかすっていうコスイ話を真似て、別の男が失敗する噺ですね。失敗する男はちょっと早めに仕掛けたんで、 「なな、やあ、今なんど…