井原西鶴著「日本永代蔵」(堀切実:訳注 角川ソフィア文庫 2009年)を拝読しました。この本には、日本各地の商人のエピソードが散りばめられています。なかでも、お金持ちになれる妙薬の話が教訓となりました。 ある貧しい男が裕福な暮らしをしている人から、長者丸(ちょうじゃがん)という妙薬の処方を教えられました。 ・早起き5両 ・家業(本業に励むこと)20両 ・夜業(よなべ:夜遅くまで働くこと)8両 ・倹約10両 ・達者(健康管理)7両 合わせてこの50両の薬を念入りに調合し朝晩飲めば、お金持ちになれるとのことでした。ただし、ぜいたくやギャンブルなどの毒には絶対に手を出してはいけないと、事細かく教えら…