司馬遼太郎著『最後の将軍―徳川慶喜―』 あらすじ 三戸藩主、斉昭の子七郎麿として性を受けた慶喜は、多芸を極め、一橋家の養子となり将軍となる。第十五代、そして歴代最期の将軍となる慶喜だったが、彼の目には徳川幕府の崩壊の様がありありと見えていた。 ― ― 本書『最後の将軍』における徳川慶喜という人物は、非常に優秀な人物でした。 文武両道、武芸百般を身に付け、常人の及びも付かないほど先を見通す事に長けていました。 そんな慶喜ですが、先代将軍徳川家茂が亡くなり、後を継ぐとなった際、周囲からの推薦に最初は首を縦に振りませんでした。 この時代、将軍職というのは誰もがなれるものでは当然なく、慶喜の他にも一応…