本のリストを読む面白さは、とくに目的を持たずに本屋や図書館の棚を逍遥するときの気分に似ています。好きな作家の隣にまったく未知の作家の本があったり、ある分野の棚に意外な本が混じっていたり(今回の新型コロナウイルス禍によって、しばらく棚に立ち入れなくなったとき、この逍遥が与えてくれていたものの大きさを改めて感じたものです)。 リストを読むことは、目的のキーワードを入力すると結果が得られる「検索」と、似ているけれど根本的に違う行為です。 (「はじめに」より) 「リスト」に着目するという視点が新しいですよね。 本のリストの本 作者:南陀楼 綾繁,書物蔵,鈴木 潤,林 哲夫,正木 香子 発売日: 202…