●歌は、「春さらばかざしにせむと我が思ひし桜の花は散り行けるかも」である。 奈良県橿原市大久保町 大久保町公民館万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、奈良県橿原市大久保町の大久保町公民館にある。 写真に写っている、歌碑のうしろの白い説明板に、桜児のお墓とされる「娘子塚(おとめづか)」がこの歌碑の前にある丸い小さな塚であると説明されている。 ●歌をみてみよう。 ◆春去者 挿頭尓将為跡 我念之 櫻花者 散去流香聞 其一 (作者未詳 巻十六 三七八六) ≪書き下し≫春さらばかざしにせむと我が思ひし桜の花は散り行けるかも その一 (訳)春がめぐってきたら、その時こそ挿頭(かざし)にしようと私が心に思い込んで…