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栗木京子

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桜を詠んだ短歌3 後世は猶 今生だにも 願はざる わがふところに さくら来てちる(達観の見事さというのがあって,ちょっとね,武士の気概みたいな,大げさに言うと,そういう覚悟まで感じさせる歌).夜半さめて 見れば夜半さえ しらじらと 桜散りおり とどまらざらん(心の中の全部を占めて桜が流れていくような感じがして,ちょっと壮絶な歌だな〜と思うんですけどね)  精神の外の面の闇に桜咲きざくりと折られゆく腕がある 岡井隆  さくら散るさくらしぐれにほのじろき声満ちて空を母ひかるなり 川口美根子

おそらく,短歌に最も多く詠まれてきた桜. 手許の「古今短歌歳時記(鳥居正博編著)教育社」1289ページのうち,13ページは「桜の花」が直接詠われた歌で占められています(別稿「花」にも明らかに桜を詠んだ歌があります.全13ページに「桜の葉」は含めていません). この書籍で選ばれた季節に関わる歌の内,1%以上が桜の花を詠んだ歌ということになります. (一昨日から取り上げてきたのは,「桜・桜花」に分類してある歌ですが,全13ページには,「山桜・彼岸桜・染井吉野」「八重桜・遅桜」「桜狩・花見」が項目として立てられています.) 名歌と言われるものにも,桜を詠んだ短歌は数多くあります. 昨日書いたように,…

砥草・木賊を詠んだ短歌 / 芙蓉を詠んだ短歌  おんめ様(大巧寺)〜妙本寺のいつもの散歩コースを歩いてきました.おんめ様水舎の両脇にはトクサが植えられています.妙本寺祖師堂の裏手の芙蓉はまだ満開です. 白き猫庭の木賊の日たむろに眼はほそめつつまだ現(うつつ)なり 北原白秋  木賊むら蜥蜴いかなるいとなみに生きて涼しき風渡るらむ 馬場あき子  白芙蓉あしたは軽(かろ)く夕まぐれほのぼの重し光(かげ)を孕みて 栗木京子

晴れた日,いつもの散歩コースを,昼前に歩きました. おんめ様(大巧寺)〜妙本寺コースです. 駅前の銀行の植え込みの赤葉千日紅とマリーゴールド.ちょうど良い気候なのか,元気いっぱいでした. 今の季節のおんめ様は,コムラサキが美しい姿を見せてくれます. そして,タマスダレ. ピンクのシュウメイギク,赤い実はサンザシ(西洋サンザシ?).白い花はオトコエシ. 手水舎(ちょうずや)の両脇にはトクサが植えられています.根強い人気を持っていますね. 和名:砥草 砥(と=といし)の役をする草の意.あおとくさ. 漢名:木賊. トクサ 砥草・木賊を詠んだ短歌 (古今短歌歳時記より) 竪(たて)川の流れ溢れて君が庵…

芙蓉を詠んだ短歌 いつも夕方〜夜で,萎んだ花しか知ることがなかった鎌倉本覚寺の白芙蓉. 今日は開いている姿を写真におさめました. しろ百合はそれその人の高きおもひおもわは艶(にほ)ふ紅芙蓉とこそ 与謝野晶子  白花の芙蓉のをはりしづかなる園はいさよふゆうべの光 山本友一  中東湾岸 危急を告ぐる朝(あした)あした 薄くれないの芙蓉咲きつぐ 加藤克巳  白芙蓉あしたは軽(かろ)く夕まぐれほのぼの重し光(かげ)を孕みて 栗木京子

見るのがいつも夕方〜夜で,萎んだ花しか知ることがなかった鎌倉本覚寺の白芙蓉. 今日は開いている姿を写真におさめました. 芙蓉は花の少ない八月には貴重な花.ハイビスカスやムクゲと同じフヨウ属Hibiscusです. 清楚で美しい顔を「芙蓉の顔(かんばせ)」,清らかで美しい目もとを「芙蓉の眦(まなじり)」と言うそうです(日本国語大辞典)が--- どちらも「蓮の花のように美しい」という意味です. 芙蓉は,中国唐代以前は,蓮の花を意味する言葉だったんですね. 白楽天が楊貴妃を芙蓉(蓮)に例えたため,「芙蓉の顔(かんばせ)」「芙蓉の眦(まなじり)」という言葉が生まれました. :「芙蓉如面柳似眉」=面(かお…