1 じゃあ、今度は刑法のこの問題、いってみましょうか。 「麓から山を登るように」「知らない問題を解くように」「問題提起を詳しく」です。 「会社員であるAは、勤務先で隣の席に座っているBの卓上にあった限定モデルのパソコン(以下「本件パソコン」という。)をBが夏期休暇を取って出勤していない間に、ひそかに会社の自己のロッカー内の鞄の中に隠した上で、その日に退勤する際、鞄に隠した本件パソコンをAの自宅に持ち帰った。 この事例について、以下の問1から問4までのそれぞれの場合におけるAの罪責を必要な法的論点を示して論ぜよ。 なお、問1から問4は、それぞれ別個独立の事案であるものとする。 問1 本件パソコン…