ノストラダムスの大予言がはやったころ、私は小学生ぐらい。学校の友だちがまことしやかに教えてくれた「1999年7月に世界が終わる」という情報は衝撃的ではあったものの、へえ、そういうふうにできているんだなと信じる程度に幼く、自分が1999年に何歳なのかをノートに書いて計算しては「そうか、この年齢で終わるのか」と妙に気楽になったことを思い出す。 結婚もしないで若いまま死ぬわけか。お嫁さんになれるよう頑張らなくてもいいし、一生取り組む仕事も決めなくていい。全世界が滅ぶなら仕方ないよね。そういった言語化まではしていなかったものの、将来のことを真面目に考えない子ども時代を過ごしたように思う。 大予言を怖が…