ハミルトニアン を用いた運動方程式である正準方程式は、座標を 、運動量を としてである。これはオイラー・ラグランジュ方程式と比べてシンプルだが、一方のみが右辺にマイナス記号を必要としていて、少々覚えづらいし両者の対称性が損なわれている。少しやりづらくないだろうか。 座標と運動量、時刻を変数とする一般の関数 を考える。これを時間微分すると、正準方程式を用いればと表せる。この に座標 や運動量 を代入した場合となるのだから、当然のことながら正準方程式と同じようにという結果になる。一般の物理量 に関してとして定義される をポアソン括弧と呼ぶのだが、ポアソン括弧を用いるととなって、正準方程式を符号に関…