bookclub.kodansha.co.jp 高田崇史氏の小説。 歴史ミステリーの大作である。 今回は、「源平時代」が舞台。 稀代の傑物平清盛が、池禅尼により頼朝の助命嘆願を受けるシーンから始まる。 当時誰しもが(平氏側だけでなく頼朝本人も)運命は定まったと思っていたところから、その結末は、我々子孫は知っている通り、逆転して大きな後悔に至る場面である。 物語では、源義経が活躍したとされる一ノ谷の合戦から屋島、壇ノ浦など源平の戦いを描くだけでなく、なぜ安徳天皇はあのような最後を遂げられたのか、そして義仲の本当の人物像、あまり語られることのない源頼政らの動向、そして鎌倉勢力内の権力闘争と、この時…