貝と羊の中国人加藤徹新潮新書2006年6月20日 2022年12月の勉強会で、中国がテーマとなり、『中国の論理 歴史から解き明かす』(岡本隆司 中公新書)が課題本だった。勉強会も『中国の理論』も、中国の二面性を理解するという意味で興味深かったのだが、その際に、本書『貝と羊の中国人』も中国を理解したければとても参考になる、と薦められたので、図書館で借りてみた。 表紙の裏には、”財、貸、賭、買・・・。義、美、善、養・・・。貝のつく漢字と羊のつく漢字から、中国人の真相が垣間見える。多神教的で有形の財貨を好んだ殷人の貝の文化。一神教的で無形の主義を重んじた周人の羊の文化。「ホンネ」と「タテマエ」を巧み…