前の記事で「けはひ」と「けしき」について、 (『大漢和辞典』の)「氣配」の項に漢籍の出典が明記されていないのは、日本での造語である故かと推測されるが、漢籍のみならず和書の出典もないのは不審。 『和英語林集成』の記載と合わせてみると(紫色字の部分)、「気色」と「気配」が截然と分けられず、近似の意味で使われていたようにも思われる。 と書いたが、その後国立国会図書館デジタルコレクションで論文を検索したところ、『中国語との比較による奈良平安鎌倉時代に於ける漢語の意味変化に就いての研究』(欒竹民1993)を読むことができた。欒氏は現在広島大学の教授であるようだ。まさに筆者の感じた疑問に対する答えとなって…