(画像は公式サイトから借用) ここでもまた、「沖縄のこころ」のようなものが、仁侠映画を通じて語られている。もしくは、騙られている。だから多くの点で、『日本女侠伝 激斗ひめゆり岬』(1971年)に寄せて書いたことをここでも繰り返すことになると思うのだが、本土制作であることをいったん置いておけば、題材が暴力組織の抗争であれ、目的が東映実録路線の延命であれ、ここでは、沖縄の深いところに立ち入った切実なものが表現されているように思う。 あるいは、そうした評価自体が沖縄の過剰な対象化なのかもしれないが、その特別な関心を取り払った場合でも、狂犬・国頭を演じる千葉真一のダークヒーローとしての魅力は、たとえば…