1956/日活/81分/35mm 監督:川島雄三 製作:坂上静翁 原作:芝木好子 脚本:井手俊郎、寺田信義 撮影:高村倉太郎 美術:中村公彦 編集:中村正 音楽:真鍋理一郎 助監督:今村昌平 出演:新珠三千代、三橋達也、轟夕起子、植村謙二郎、平沼徹、松本薫、芦川いづみ、牧真介、津田朝子、河津清三郎、加藤義朗、冬木京三、小沢昭一、田中筆子、山田禅二、菊野明子、桂典子、加藤温子、隅田恵子
洲崎パラダイス 赤信号 新珠三千代 Amazon 1958年 川島雄三監督 20年ぶり*1に再見 初見時よりずっと印象がいい。「風景や情緒は味わえたが結構男女関係等どうしようもなかったような。。」なんて勝手な後味を持っていたが今回は爽やかで前向きな作品に感じる。出てくる人みんな好ましい。 三橋達也が仕方なしに働く蕎麦屋「だまされ屋」の先輩店員の小沢昭一、出てくるだけで面白い。なんてテンポが良くて面白いんだ。そこの女店員芦川いづみ。芦川さんを好きな人にXでたくさん出会い、確かになんと可憐な、と。 新珠三千代のやり手なこと。気持ちがいいし、最終的にはこれで良かった、って感じ。 新珠三千代が洲崎に降…
行き場のない腐れ縁のカップルが「洲崎パラダイス」に流れ着く。かの巨匠を牽制した(?)、川島雄三監督流の人間観が見える風俗スケッチ。 製作:1956年 製作国:日本 日本公開:1956年 監督:川島雄三 出演:新珠三千代、三橋達也、轟夕起子、河津清三郎、芦川いづみ、小沢昭一、他 レイティング:一般(どの年齢の方でもご覧いただけます) ◆◆ この映画の猫 ◆◆ 役:☆(ほんのチョイ役) 子どもがおもちゃにする子猫 名前:なし 色柄:キジ白 ◆天国の門 原作は芝木好子の小説『洲崎パラダイス』(1955年)。 洲崎パラダイスとは、1958年の売春防止法の施行によって姿を消した赤線地帯のひとつ。現在の東…
「この映画、猫が出てます」をご愛読いただきありがとうございます。 次回の作品は 『洲崎パラダイス 赤信号』 (1956年/日本/監督:川島雄三) かつて東京に存在していた赤線地帯「洲崎パラダイス」に流れ着いた男と女。二人は生まれ変わることができるのか?川島監督自身が愛した、スパイシーな代表作。 ◆パソコンをご利用の読者の方へ◆過去の記事の検索には、ブログの先頭画面上部の黒いフチの左の方、「この映画、猫が出てます▼」をクリック、「記事一覧」をクリックしていただくのが便利です。
引用元:amazon.co.jp 洲崎パラダイスとは、現在の江東区東陽一丁目にあった赤線地帯 江戸時代からあった根津遊郭が、明治21年に近くに東大ができるという理由で洲崎弁天町(当時は埋め立て地だった)に移転し、洲崎遊郭となったもの その後、第二次大戦中に工場宿舎になり空襲で焼けてしまうものの、戦後「洲崎パラダイス」として1958年の売春防止法の施工まで約13年間復活する 本作は1956年の公開 パラダイスの中での撮影はないものの、個性的なアーケイドの手前で店を構え暮らす人たちや、そこに出入りする客たちの様子を描いている 今では当時の面影を残す建物も無くなり、歴史的な資料としての価値も高い作品…
かけ、もり、が25円の時代 日本、川島雄三監督 昭和30年頃、勝鬨橋、甲斐性なしの義治と着物姿の蔦枝は持ち金もなくなり、どこに行こうかと迷っていた。 「これからどうするの」「どうしようか、どこに行こうか」二人はバスに乗って、洲崎で降りた。そこには遊郭、洲崎パラダイスがあった。蔦枝はかつてここの娼婦だった。 洲崎橋を渡るとそこは遊郭だった。橋を境にして赤線と堅気の世界とに分かれていた。二人は橋の手前の小さな飲み屋「千草」の女将お徳に働き口を頼む。蔦枝は「千草」で働き、義治は蕎麦屋「だまされや」の出前持ちになる。 客あしらいのうまい蔦枝はラジオ屋の落合に近づき、一緒に寿司を食べ、洲崎天神内の小屋で…
①十一人の賊軍 江戸幕府から明治政府へと政権が移りかわる中で起こった戊辰戦争を背景に、11人の罪人たちが藩の命令により決死の任に就く姿を描いた時代劇アクション。「孤狼の血」「碁盤斬り」の白石和彌が監督、山田孝之と仲野太賀が主演を務めて映画化した。 1868年、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。そのさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた、同盟への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人が、新発田藩の命運を握る、ある砦を守る任に就き、壮絶な…
10月27日の衆院選投票日まであと4日。ネット見てると情報が錯綜しいちいち見てたら切りがなく疲れてしまう。早飲み込み、早とちりもおきる。 今日(昨日)は頭休め、買ったままのDVDも10本はあるけどこういう時は旧作日活映画がお勧め。アマゾンプライムビデオ探してまた裕次郎映画。 「あいつと私」1961年の作品。共演は芦川いづみ。昔の日本映画はタイトルの後出演俳優の名が出てくる。懐かしい名前が出てくるのでメモしながら見る。 原作は石坂洋次郎。日活の青春映画と石坂洋次郎は良いコンビ、日活だけでなく戦後すぐの昭和24年に作られた「青い山脈」は原節子主演の東宝映画。 少し前に長部日出雄の「桜桃とキリスト」…
今年1月、「本よみうり堂」の連載「私を作った書物たち」に乙川優三郎氏が登場し、その第3回(1月21日付「読売新聞」)で芝木好子(1914-91)の『隅田川暮色』を紹介していた。 乙川氏自身によると、芝木のこの作品は「(乙川氏自身が)デビューして間もなく、文体を模索」していた時期に出会った小説だといい、「いまの作家には書けない文章だと感じた。素直に学ぼうと考えた」という。そしてまた、次の様にも述べる――「芝木好子という手本があったことは、貴重でした。吉行淳之介も、三浦哲郎も好きでしたが、私が手本にする文章ではなかった」。 この作品の内容について、同紙は次の如く記している。 下町の人間模様を横軸に…
「浅草」「雷門」「花やしき」「ホッピー通り」「六区」「吉原」「下町」「スカイツリー」「隅田川」「荒川の土手」 の・ようなもの、の・ようなもののようなもの、しゃべれどもしゃべれども、下町の太陽、男はつらいよ(シリーズ)、偉人たちとの夏、カルメン純情す、ケイコ_目を澄ませて、春画先生、浅草キッド、昭和残侠伝、日本任侠伝、濹東綺譚、まむし兄弟懲役十三回、吉原炎上、赤線地帯、洲崎パラダイス赤信号、悪魔の毒毒モンスター東京へ行く、余命10年、PERFECT DAYS、こんにちは母さん、BLUE GIANT、ガンホー、THE JUON/呪怨、緋牡丹博徒_お竜参上、風の中の牝鶏、怪猫トルコ風呂、メトロポリス…
引用元:filmarks.com タイトルはボブ・ディランの「My Back Pages」という曲から この曲は1964年にリリースされた「Another side of Bob Dylan」に収録された曲 前年のデビュー後、間もなく時代の代弁者として注目を浴びたディランが、プロテスト・ソングから新しいスタイルへと移行を始めたアルバム ロックに以降する前の段階で、楽器もアコースティック・ギターとハーモニカの弾き語りスタイル その中で Ah, but I was so much older then I’m younger than that now ああ、あの頃の僕は老けていた 今はあの頃より…
7月はとつぜんに、「もう『Amazon Prime Video』を観るのはやめよう(控えよう)」などと思ったもので、「ホームシアター」の鑑賞(自宅で「サブスク」とかの映画を観ること)は今までになく減った。「その分、もうちょっと『読書』に時間が使えたら」とは思ったのだが、そっちの方もあまりはかどらなかった。 8月はどうなることやら。映画: ●『蛇の道』(2024) 黒沢清:脚本・監督 ●『関心領域』(2023) マーティン・エイミス:原作 ジョナサン・グレイサー:脚本・監督 ●『ドライブアウェイ・ドールズ』(2024) トリシア・クック:脚本・製作 イーサン・コーエン:脚本・監督・製作Book:…
日活100周年邦画クラシック GREAT20 洲崎パラダイス 赤信号 HDリマスター版 [DVD]新珠三千代Amazon 映画の時制は映画が公開された1956年のことなんだろう。タイトルにある「洲崎パラダイス」というのは江東区にあった赤線地帯で、この映画でも象徴的に登場する「洲崎パラダイス」の名の掲げられた大きな門があり、その向こうが「中」の世界というわけで、映画の中でも「中」という言葉が何度も象徴的に使われる。 この映画の本編にはその門の「中」の、つまり「洲崎」の赤線地帯は一度だって登場しないのだけれども、冒頭のスタッフ・キャストのクレジットのバックには、そんな赤線地帯の女たちが客を引いた…
7月も末で、暑さも絶頂期と言っていいのか。この日栃木の佐野市では最高気温は41℃にもなったという。千葉で毎回高温を記録する市原市の牛久というところでも、今日39.8℃にまでなったという。まさに「危険な猛暑日」。テレビでも「不要不急の外出を避けて家でエアコンを効かせて!」などといっている。それでわたしも、一日外出しないで部屋にこもるのだった。 先週からニェネントくん用の新しい「ネコ草」を栽培し始め、かなり伸びたのでおとといからニェネントくんの食べられるところに出してあげている。そしたら今回の「ネコ草」は効き目抜群なのか、昨日の朝も今朝もリヴィングへ行くとニェネントくんの吐いたあとがあり、その中に…
山下敦弘監督の『1秒先の彼』と『カラオケ行こ!』をチョロっと観る。 『1秒先の彼』は、台湾映画『1秒先の彼女』の日本版リメイクらしいんすが、なんか……時間停止AVみたいなんすが……。一般人の時間経過がよくわからないんすが、何でも1秒遅い長宗我部麗華(清原果耶)や釈迦牟尼仏憲(荒川良々)や勘解由小路平兵衛(加藤雅也)は一日時間が増えて、何でも1秒早い皇一(岡田将生)は一日時間が減って、他の人(一般人)は増えも減りもしないってことなのかな。でも時間停止中に交通事情を考えるとバスで天橋立や宇治まで行くのは無理だと思う。麗華が美人だからまだマシだけど、やってることはストーカーや変態と変わりないような。…
映画『妖刀物語 花の吉原百人斬り』がアマプラの東映オンデマンドで配信開始されているのを見つけた。 『妖刀物語 花の吉原百人斬り』 監督 内田吐夢 脚本 依田義賢 制作・配給 東映 公開 1960年9月 VHSあり/Amazon Primeビデオ〈東映オンデマンド〉、U-NEXTで配信あり 佐野次郎左衛門=片岡千恵蔵、玉鶴(八ツ橋)=水谷良重、越後屋丹兵衛=原健作、栄之丞=木村功、兵庫屋主人太郎兵衛=三島雅夫、橘屋お源=沢村貞子、太夫八重垣=千原しのぶ 妖刀物語 花の吉原百人斬り 片岡千恵蔵 Amazon あらすじ 野州佐野の絹商人・次郎左衛門〈配役=片岡千恵蔵〉は、大きな機織り場を経営し、絹織…
引用元:amazon.co.jp 1966年の作品 洲崎が舞台の作品は1950年代の「洲崎パラダイス 赤信号」以来 一方、本作は明治33年という設定だからその盛況ぶりや雰囲気などの違いも面白い そんな洲崎にある遊郭、松風楼に新しく連れてこられた18歳のお絹(桜町弘子) 貧しい生活から抜け出せず、一向に借金を減らせないお絹の両親は、可愛い娘をやむなく100円で売ってしまう 何も知らないお絹は、美しい着物や広い部屋、そして今まで口にしたことのない豪華なご飯に満足、次第に人気者になっていく ところが、先輩である「姐さん」たちが、脱走に失敗したり、病気になったり、先が見えない生活にくたびれていく様子を…
全3項目 ●代表作 ●「フリースタイル57 特集:マンガ家による 極私的偏愛映画ベスト10 PART 2」より14本 ●「cookie.shueisha.co.jp」の「集英社 Cookie」プロフィールより2本 「シェルブールの雨傘」より 全3項目 ●代表作 漫画「重版出来!」、 「レタスバーガープリーズ. OK, OK!」等 漫画家として活躍する女性の松田奈緒子が影響を受けた・好きな映画。 ●「フリースタイル57 特集:マンガ家による 極私的偏愛映画ベスト10 PART 2」より14本 激突! スティーヴン・スピルバーグ…スリラー、恐怖、カーチェイス、アクション ※白い肌の異常な夜…
読んだ 喜味こいし・戸田学「いとしこいし漫才の世界」 野坂昭如「騒動師たち」 「現代詩文庫15 富岡多恵子詩集」 鶴見俊輔「思い出袋」 大崎清夏「目をあけてごらん、離陸するから」 柴崎友香「続きと始まり」 安堂ホセ「ジャクソンひとり」 佐々木敦・児玉美月「反=恋愛映画論」 北村匡平・児玉美月「彼女たちのまなざし 日本映画の女性作家」 入沢康夫「詩的関係についての覚え書」 湯川豊篇「新しい須賀敦子」 後藤明生「関係 他四編」 観た 増村保造監督「最高殊勲夫人」 黒澤明監督「用心棒」 増村保造監督「青空娘」 小津安二郎監督「長屋紳士録」 大島渚監督「愛と希望の街」 小津安二郎監督「淑女は何を忘れた…
◎新作ロードショー ローリング・ガール 《2月2日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 韓国料理・キンパの店を任された女性が、様々な客との出会いを通して成長する。(2023年 韓国 監督/クァク・ミンスン) 夜明けのすべて 《2月9日(金)から 東京 TOHOシネマズ日比谷ほかで公開》 瀬尾まいこの小説を映画化。PMS(月経前症候群)を抱えた女性と、パニック障害を抱えた男性が、職場で互いに支え合っていく。(2024年 日本 監督/三宅唱) フジヤマコットントン 《2月10日(土)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 山梨県の障害福祉サービス事業所「みらいファーム」の日常を記録。農作物…