関西の醤油は、色は薄いけど、関東の醤油よりしょっぱい、というのをむかし聞いたことがあった。 ほんとかなと、と思っていた。 私の育った秋田は、関東と同じ濃口醤油で、薄口醤油というのは見たことがなかった。 ただ、食材の色が変わることを、避けたいだけならば、塩分を濃くする必要はない。 不思議だなと思ったのだが、製法上そうなってしまうということらしい。 塩分を濃くすると、発酵の途中で菌が死んでしまう。 塩分を薄くすると、発酵がどんどん進んで色も濃くなってしまう。 ということは、薄口醤油は、旨味より見た目を選んだ。 濃口醤油は、見た目よりも旨みを選んだ、ということになるのかな。 関西の人にとっては、関東…