ちょろとのお別れは突然やってきた。 それも最もひどい形で、今思うと、あってはならない理由だ。 それは、 「お前たち(私と弟)が面倒を見ないなら捨ててくるぞ!」 という父の横暴な行動によって、本当に捨てに行ってしまったのだ。 私は泣きながら叫びながら、捨てに行こうとする父親を必死に止めようとしたが 幼い私の要求は聞き入れられることはなかった。 翌日、またその翌日も 何日も何日も 泣きながらちょろの名前を呼び近所を探し回った。 必死に探しても、ちょろとは二度と会えることはなかった。 今思い出しても、このことだけは本当に悔しい想いが蘇ってくる。 大人になって「ペットの遺棄は犯罪」という言葉を知り は…