来年出版予定の共著『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅡ』の原稿を書きながら思った結論があります。学問の限界を知るためにある分野を研究してみるということです。 理論の限界にいったんぶつかってみるという経験をすると、安易に人の意見を否定したり、自分が構築した理論を他人に押し付けたりすることがなくなると思います。 私の場合、法学で保険法が専門といっていいと思います。ずいぶんと特定分野については掘り下げて研究してみました。しかし結論は「わからない」というものです。どれが正しいかなどわからいわけです。 理詰めで論文を書き上げ、誰からも批判されないように推敲を重ねます。そして出来上がった論文に満足し、専門誌に掲…